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ドローン法規制|第2章 高さの制限

更新日:2020年1月24日

航空法第9章の最初に書かれている条文は、飛行場所に関する規制です。「街中で飛ばしてはいけない」や「空港周辺では飛ばしてはいけない」と言うアレです。

無人航空機の飛行により航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれがあるものとして国土交通省令で定める空域無人航空機の飛行により航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれがあるものとして国土交通省令で定める空域(航空法第132条 第1号)


小型のドローンと言えども、超高速で飛行している航空機に接触するだけで、最悪の場合は墜落の恐れもある事、離着陸中は特に飛行の安全性の確保をより厳格しています。航空法第

132条第1号に書かれている規制は。

  • 空港周辺での飛行を禁止

  • 対地高度150m以上の空域での飛行を禁止

本章は、空港の周辺でドローンを飛行させなければならない場合に留意するべきポイントについての内容が主となりますが、基本的に空港の近くでのドローンの飛行は控えた方がいいに越したことはありません。


1. 空港周辺の物件設置制限区域

航空法の中には、上記の内容で簡潔にまとめられていますが、附則の航空法施行規則第236条第1号の中で、航空機の発着の安全を確保する為に、航空法第56条第1項に基づき空港の周辺空域に設定されている、「進入表面」「移転表面」「水平表面」、政令上の拠点空港でこれらに加えて指定されている「延長進入表面」「円錐表面」「外側水平表面」の上空は、

一切の物件設置を禁じています。


よって、もれなく無人航空機の飛行も禁止しています。※法律に記載はありませんが、着陸帯も飛行禁止空域に該当します。

「進入表面」「移転表面」「水平表面」「延長進入表面」「円錐表面」「外側水平表面」を総じて、便宜上「制限表面」という呼称を用いることもあります。

全ての表面より上空に、物件を設置してはいけないという規定なので、実は各表面より下を飛ぶことは違法ではありません。

何しろ建物は建ってますから。



2. 制限表面は国土地理院地図やFISS上で指定範囲を知ることができる

制限表面指定地域は、国土地理院地図や航空局が運営しているドローン情報基盤システム(FISS)上で表示することができます。

上の4つの画像は地理院地図の例ですが、緑色または灰色で塗り潰されたエリアが、制限表面による物件設置制限が設定されている地域です。

なお、制限表面は空港だけではなく、供用ヘリポートでも設定されています。


3. 制限表面指定区域で絶対飛行禁止な訳ではない

空港周辺の物件設置制限範囲。

この範囲全てでドローンの飛行が禁止されている訳ではありません。

航空法では、物件設置制限高度を超えない高さの物件の設置は認めているので、ドローンの飛行も同様に可能です。

航空局HPに掲載されているガイドラインに記載されている図の通り、×印がついている空域以外の飛行は可能という事です。

但し、飛行可能とは言っても制限表面は空港標点を基準に制限高度が決まっていて、正確な制限高を知るには、当該空港の空港事務所に問い合わせるしか方法はありません。

制限の概要は、下の図の通りです。

ドローンを制限表面より上空で飛行させる場合は、必ず飛行許可が要ります。

その申請も、一般的なドローンの飛行許可申請より複座且つ難解です。

制限数値には、海抜高と地上高、空港標点高の3つの要素の異なる高度が関わってきます。専門の知識がないと申請すら難しいですし、趣味目的の一般人相手には許可は出されない可能性もあります。


許認可の必要不要を判断するのに必要な計算式は

飛行可能高度=(空港標高度規制値+空港標点の標高)-離陸地点の標高


これは覚えておいて損はありません。


4. 例外的飛行禁止措置

建前上、「空港周辺でのドローンの飛行は禁止とされている。」これが拡大解釈であるにしても、細かい規制や航空機の飛行に伴うドローンへの影響もかなり大きいことから。空港周辺での不必要な飛行は、ドローンユーザーのモラルとして避けた方がいいと思います。

制限表面の下を飛ぶのは合法であったとしても。

しかし、2019年この規定が一部変更されました。

拠点空港のうち、成田・東京(羽田)・中部(セントレア)・大阪(伊丹)・泉州(関空)・福岡・那覇と新千歳(民間機用滑走路2本のみ対象)の計8空港の「進入表面」「移転表面」より下の空域と「空港敷地内」では、無人航空機の飛行が禁止されました。

国土地理院地図で「空港等の周辺空域」を表示すると、

阪神地域の3空港を示していますが、神戸空港、八尾空港は全ての表示が緑色ですが、関西空港は、空港の敷地と滑走路の延長が灰色に塗られています。

この、灰色の場所では制限表面の下であったとしても、無人航空機の飛行は禁止されているので、飛んだ瞬間に違法行為になります。


いずれの場合も×印の空域で飛ぶ場合は必ず飛行許可が必要と思っていて大丈夫です。



一般的な高さ制限

空港周辺の項では難しいことは長々と書きましたが、この項目は至って単純です。

航空法第132条第1号では、無人航空機を飛行させてもいい高さとして、地表から150m未満の高さで飛行させる事とされています。

この規制は読んで字の如く、そのままの内容で例外はありません。


注意すべき点は、制限高が対地高度なので、飛行させている無人航空機の現在地の標高が関わってきます。

離陸地点から標高が高い場所に向かって飛ぶ場合は、障害物にさえ注意していれば法を犯す様なことはありません。

反対に、標高の低い場所に向かって飛行させる場合は、高度(海抜高)は変わらずとも対地高度は標高の変化に合わせて、常に変化していきます。

もう一つ注意すべき点は、無人航空機に搭載されている高度計の数値は、その無人航空機が離陸した標高を「0」として表示しています。

そもそも、対地高度でもなければ海抜高でもないという事です。

定点で真上に上がるだけだ。と言っても、テレメトリーのデータが正確でない以上、規制値ギリギリの飛行は控えた方が身のためです(空港の周りでも言えることですが)。

○○未満の意味分かっていますか?

国語の問題です。

無人航空機の飛行高度規制は「地表から150m未満の空域において飛行させること」です。

まさか、この規制内容で150mまで上昇させる様な人はいないと思いますけど、実際に飛ばしてもいいのは149mまでです。

これは、無人航空機の枠組みの話でも出てきた「機体重量200g未満は模型航空機に分類されますよ」と同じことです。

模型航空機は199gまでですよ。


 

筆者プロフィール

藤永優 【ドローングラファー】

専門:舶上空撮、ドローン法規

映像制作からダムや橋梁などのインフラ保守まで、自動操縦では真似のできない攻めの姿勢のフライトかつ、要望された映像は、法に触れないギリギリラインまで突き詰め形にするのが信条。

 

第1章 ドローンの分類

第3章 人口集中地区での飛行規制




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